GRAVITY
This themes of this project are caves, icefalls and soft rime.
While photographing my last project, which involved capturing the heady intensity of volcanoes and typhoons, I started to become interested in the slow and organic variations of nature. I have always been fascinated with the imperceptible growth built from repeated elements in nature.
Nothing can escape gravity.
There is a natural order that exists outside our rationalised ideas.
Gravity holds all that exists.
I show nature’s order by photographing these effects of gravity that we are not usually aware of in our daily lives.
重力と恩寵
国道141号線を北上して海尻駅を目印に左折する。あたりはガードレールまで雪に埋まっているが別荘地に向かう道だけは除雪されている。沢沿いのカーブに橋がありその脇に車を止める。注意深く沢に降りると凍結した滝があらわれた。徒渉するにも水の上に出ている石は凍っているので仕方なく水に入る。三脚は雪に埋まりうまく固定できず三脚ごとカメラが倒れた。足はずいぶん冷たいし、動いていないので体も冷えてきた。寒いのでシャッターの精度がでているか心配したがとにかく撮影した。
盛岡から沿岸部にむけて進み、濃霧のリアス式海岸を北上する。岩泉方面に進むと夏の光が山々と空の美しいコントラス見せていた。30分ほど快適なドライブをすると以前はかなり栄えていただろうお土産屋と大きな駐車場があり、そこに車を停めた。洞内に入ると外の猛暑とはうってかわって肌寒い。レンズは結露して全く何も見えない。カメラも結露で水浸しになってしまった。ようやく結露も収まり撮影をしようにも露光時間が2分、4分、8分と長いのでその間人が通り思うように撮影ができない。
私が目にした「凍った滝」、「洞窟」をとらえたイメージを新たな文脈に置く。それらは空虚で装飾的だけども「重力」という文脈のなかで再構成される。私達の世界は知覚出来るかどうかに関わらず常に生成と変化を繰り返していることを発見する。地球上のすべての存在は重力から逃れることはできない。私達の日常もコントロールできない自然の秩序の中にある。